AIを使ったSEO対策のやり方

AIが代わりにSEOをやってくれるわけではありません!私、モーセン・タヴォーシがやったのは、何年もSEO講座で教えてきた自分のやり方を、AIに一歩ずつ教え込むことでした。おかげで、以前は1週間かかっていた作業が、1日もかからずに終わるようになりました。ただし、判断の基準はAIではなく私のものです。ここで紹介するAIを使ったSEOのやり方は、いま私が英語やアラビア語など複数の言語のサイトで実際に回している方法そのものです。例もすべてそのプロジェクトから取っていて、SEO講座でも同じ例を使っています。

例はどれも国際的なもので、特定の言語や国には縛られていません。私は、難しいほうから先に学ぶのがいいと考えています。どの言語にも通用する国際SEOを身につければ、自分の国の言語や好きな言語のSEOも自然にできるようになります。ECサイトのSEOを身につければ、ほかのタイプのサイトのSEOも自動的にわかるようになります。だから私の講座も無料コンテンツも、あえて難しいほうを扱っています。ただし、説明はやさしい言葉で、必要以上に難しくせず、自信がつくように進めます。

AIはSEOで何をして、何をしないのか?

いちばんよく見る間違いは、AIに「〇〇のキーワードを探して」とか「競合とのギャップや弱点を見つけて」と頼んで、返ってきた答えをそのまま信じてしまうことです。AIは検索ボリューム(1か月に検索される回数)を知りません!それらしく見える数字を作っているだけです。検索ボリュームをAIの推測で出していたなら、その数字は本物ではなく、あてにできません。

そこで、作業を次のように分担しました。

  • やり方と判断基準は私のものです(私がいつも重視しているのが、この判断基準です)。長年の経験から私が「生み出した」ものですが、この言葉はどうもしっくりきません。「抽出した」のほうが近いかもしれませんし、くだけて言えば「掘り出した」です!検索意図(検索する人が本当に求めているもの)をどう見分けるか、キーワードをどう分類するか、どのキーワードが罠で、どれがチャンスか。こうしたことはすべて、SEO講座で教えたのとまったく同じ形で、私自身がAIに教えました。
  • AIはそのやり方を実行するだけです。ただし、人間よりずっと速く!
  • 数字はツールから取ります。AIの記憶からではありません。検索ボリュームはキーワード調査ツールから、クリック数・表示回数・掲載順位はGoogle Search Consoleから取ります。ただし、サイトがゼロからのスタートではなく、Search Consoleにデータがたまっていることが前提です。AIとSearch Consoleをつなぐ方法がわからない場合は、別の記事で手順を紹介しています。
  • 最後に、出てきた結果を自分の目で確認して承認します。これだけです。ただ、見た目はシンプルでも、実際にやってみると、以前と同じくらい手を動かすことになります!
AIを使ったSEOの役割分担のまとめ
やり方を教えるのは私、実行するのはAI、数字はツールから。最後の確認は自分で。

もうひとつ。私、モーセン・タヴォーシはコードを1行も書きませんし、ここでプログラミングを学ぶ必要もまったくありません。思っているよりずっと簡単な作業です。

この役割分担は、GEOとAEOでも変わりません。GEO(Generative Engine Optimization)とは、Google自身のAI機能であるAI Overviews(AIによる概要)に、自分のコンテンツを表示してもらうための最適化です。AEO(Answer Engine Optimization)とは、ChatGPT、Gemini、Claudeなどが回答の中で、自分のサイトやページをおすすめしてくれるようにするための最適化です。日本では、こうしたAI向けの最適化をまとめて「LLMO対策」と呼ぶことも多いです。実務では、どちらも同じ作業の流れで進めます。SEOとの違いは、別の記事で詳しく書きました。結論だけ言うと、SEO、GEO、AEOは別々の3つの仕事ではありません。ひとつの検索意図に合わせてきちんと作ったページは、Googleで上位に表示され、AIの回答にも出やすくなります。

AIでSEOをするには、どんなツールが必要?

  • Claude。方法とルールを保存しておく指示書ファイルの「スキル」機能と、プロジェクトのファイルをまとめておく「プロジェクト」機能を使います。この2つがあれば、毎回ゼロから説明し直す必要はありません!同じことはChatGPT Codexでもできます。通常のChatGPTにはこの形のスキルがなく、パソコン上のフォルダを使う必要があります。ただ、AIの変化はとても速いので、ChatGPTはいずれClaudeの機能をまねて、フォルダなしでもスキルを使えるようにするでしょう。この記事を読んでいる頃には、もう追加されているかもしれません!
  • 検索ボリュームを取るためのキーワード調査ツール。私はMangoolsを使っていて、Claudeにつないで、数字をツールから直接読ませています。ほかに使い慣れたツールがあれば、それでもかまいません!ただし、MCPがあることは必須です!ないとしたら、それはユーザーが要望を出していなくて、ツール側も本気で取り合っていないからです。念のため繰り返しますが、必要なのはMCP(Connector)で、APIではありません。「APIならあります」と言われたら、「いいえ、必要なのはMCPです」と返してください。「モーセン・タヴォーシが、必要なのはMCPだと言っていた」と伝えてもらってもかまいません。
  • Search Consoleとの接続。クリック数、表示回数、ページのインデックス状況を見るために使います。無料でできる接続方法を、全ステップのスクリーンショット付きで、ClaudeとSearch Consoleの接続ガイドにまとめました。
  • GoogleスプレッドシートかExcel。出力はすべて、あとから確認できるファイルにします。チャットに流れる長い文章では、確認のしようがありません!
SEOのさまざまな作業用にClaudeで作ったスキルの一覧
Claudeのスキル一覧。スキルごとに、SEO作業の一部分のやり方が保存されています。

正直に言っておくことがあります。これらのツールの無料版では、この作業はこなせません。本格的に作業を始めると、すぐに無料枠を使い切ってしまいます。この記事で話すことはすべて有料版が前提で、この作業をするなら有料プランへの加入は避けられません!申し込みは必ずClaudeやOpenAIの公式サイトで、自分のメールアドレスで行ってください。ほかのAIへのアクセスを転売しているサイトで買うのはやめましょう。

キーワードギャップとは?AIでどう絞り込む?

キーワードギャップとは、競合は順位を獲得しているのに、自分のサイトは獲得できていないキーワードのことです。ツールを使えば、このリストは数秒で出てきます。問題は、そのままのリストがまったく役に立たないことです!

フランスのあるオンライン書店では、キーワードギャップの結果が、フランス語のキーワードで約4,000件ありました。このリストをそのままAIに渡して「ページを作って」と頼めば、何千ページも出てきますが、その大半は1クリックも取れません!

まずはファイルそのものを見てください。月間検索ボリュームの列にデータは入っていますか?このプロジェクトでは、検索ボリュームの列がすべての行で空でした。つまり、検索ボリュームをもとにした判断は、どれも根拠のないものになってしまいます。そこで、Mangoolsでフランスを対象に、各キーワードの検索ボリュームを取り直しました。

AI(私の場合はClaude)にキーワードを1つずつ検討させる前に、費用も時間もかからないシンプルなフィルターで、リストの大部分をふるい落とします。確認することはひとつだけ。このキーワードで、競合がGoogleの検索結果の3ページ目までに入っているかどうかです。競合が31位以下なら、Googleはそもそも、自分たちのようなサイトをこのキーワードの答えとして見ていない、ということです。このフィルターだけで、約2,500件のキーワードが外れました!下の画像で確認できます。

フランスのオンライン書店のキーワードギャップの集計と、精査後に除外したキーワード
フランスのオンライン書店のキーワードギャップの集計。除外した理由をキーワードごとに記録し、同じトピックのキーワードは1つのページにまとめています。

ここでようやくAIの出番です。ただしその前に、基準を短い表にまとめて確定させます。データを見てから基準を変えると、データを自分の思い込みに合わせて曲げることになるからです。このプロジェクトの基準は、次のとおりでした。

  • 他社のブランド名を含むキーワードは除外する
  • 本と関係のない(コンバージョンにつながる自社のテーマから外れた)キーワードは除外する
  • KD(Keyword Difficulty、順位を取る難しさ)が高いキーワードは、消さずに残して「難しい」というラベルを付ける
  • 同じページで扱うキーワードは、削除せずにまとめる

この基準は、AIが勝手に考えたものではありません!私が何年も使い、教えてきた基準です。AIはそれを何千行ものデータに当てはめただけです。SEO講座のほか、キーワードターゲティングとキーワード調査の無料の解説でも学べます。ページ設計の判断基準は、何年も前に、あるページ設計(クラスタリング)の難題にぶつかったのをきっかけに作りました。最初はwebmaster stackexchangeで質問したのですが、納得できる答えは返ってきませんでした。そこで自分で調べ、試行錯誤を重ねて、今の基準にたどり着きました。AIの時代になった今も、同じ基準を使っています。私の基準は、ほかの人たちと違って、今のGoogleの検索結果をまったく見ません。他社が何をしたかを確認して、その後ろをついていくやり方ではないのです。他社は、大手ブランドでさえ、よく間違えます。まねをすれば後ろを走るだけで、相手の弱点、つまりそのキーワード用の専用ページを作っていないという隙を突くことができません!

次のステップは、多くの人が見落としている部分で、コンバージョン率に関わります。この記事全体を通して、コンバージョン率の話は織り込んであります。検索ボリュームは大きいのに、1ページ目に手強い競合がいないキーワードは、チャンスではなく罠です!たとえば、映画化された本のタイトル。そのキーワードで検索する人は、映画を見たいのであって、本を買いたいわけではありません。あるいは、有名な作家の名前だけのキーワード。その名前で検索する人は、たぶん作家の経歴を知りたいのであって、本を買いたいわけではありません。

約4,000件あったキーワードは、最終的に300ページ足らずになりました。どのページにも、はっきりした検索意図が1つあり、追い抜ける現実的な競合がいます。競争の激しさを考えたうえで、自分たちの力と予算の範囲で実際に手を打てるキーワードだけを選んでいるからです。

AIでキーワード調査!ただし推測の数字は使わない

キーワード調査は、キーワードから始めないでください。自分のサイトから始めます!まず、今あるページをすべてリストにし、各ページの実際のSEOタイトルとページ見出し(H1)も一緒に書き出します。サイトの中で何が起きているのかを、先に把握しておく必要があるからです。そうしないと、同じ内容のコンテンツやページを重複して作ってしまいます。私はこの工程を「オンボーディング」と呼んでいます。プロジェクトに入り、状況の説明を受け、全体像をつかむ。まさにオンボーディングです。すでにあるページを、もう一度作り始めてはいけません。これまでの取り組みを無視してサイトの最適化を始めるのは、大きな間違いです。

アメリカのある住宅ローンサイト(英語、アメリカ市場)では、次の順番で進めました。

  1. 既存の商用ページとブログページを洗い出す
  2. 各ページのSEOタイトルとH1、さらに各ページのメインキーワードを、シートの別々の列に書き込む
  3. この2つが終わってから、今あるキーワード以外の新しいキーワードの調査を始める

最初の段階では、今あるページのURLとトップページだけからリストを作りました。次の段階では、サイトマップに載っているすべてのページの、実際のSEOタイトルとH1からリストを作りました。既存のページと検索意図が同じキーワードには、新しいページを作りません(見分け方は、キーワードターゲティングの解説か、講座のクラスタリングの章を見てください)。そのキーワードは、今ある既存のページに割り当てます。いわゆる「アサイン」です。

商用の意図を示すサインも忘れずに見てください!キーワードから商用かどうかを見分ける方法は、解説にまとめてあるので、ぜひ見ておいてください。

キーワードの前後に付いて、購入や申し込みをしたい(Transactional)という検索意図を示す言葉があります。日本語なら「購入」「価格」「通販」など。英語ならbuy(購入)、price(価格)、それにmortgage brokerのbroker(仲介業者)など。フランス語ならacheter(購入)です。

ひとつ注意点があります!「おすすめ」や「ランキング」が付いたキーワードは、購入の検索意図ではなく、商用にも数えません。情報収集型(informational)です。最終的に買うつもりの人が検索していても、同じです。「〇〇 おすすめ」で検索する人は、まだ比較している途中で、決めていません。だからこのキーワードは、販売ページではなく、ブログ記事向けです。こうしたキーワードに手を出すと、競争が激しくて、コンバージョン率の低い領域に入ることになります。私はいつも言っています。費用対効果を考えてください!割に合いません!少なくとも、最初のうちは割に合わないんです!

最後に、リスト全体をまとめてMangoolsやSemrushのようなキーワード調査ツールに入れ、検索ボリュームを出します。AIは私が教えた方法でリストを作るだけで、検索ボリュームの数字を出すのはツールです。ここがとても大事です。

フランスのオンライン書店向けフランス語キーワードの月間検索ボリューム
フランス語キーワードの検索ボリューム(対象国はフランス)。赤い行はまったく検索されていません。

私、モーセン・タヴォーシのルールのひとつは単純です。検索されていないキーワードは削除します。いつか検索されるようになるかもしれないと思っても、ビジネスにとても関係があると感じても、削除します!上の画像を見てください。acheter bd adulte(フランス語で「大人向けコミック 購入」)は、まったく検索されていません(検索ボリュームがゼロ)。一方、bd adulte(「大人向けコミック」)は、月に1万回以上検索されています。何も考えずにすべてのキーワードに「購入」を付け足していたら、誰もそんな形で検索しないキーワードに向けて、ページを最適化していたことになります!

アメリカの住宅ローンサイトのキーワード調査で除外したキーワードと、それぞれの除外理由
アメリカの住宅ローンサイト(英語)のキーワード調査で除外したキーワード。

上の画像には、2種類の除外があります。最初の3行は、まったく検索されないので削除しました。次の3行は、何万回も検索されています!ですが、検索意図がサイトにすでにあるページとまったく同じなので、新しいページは作りません。それぞれ、対応する既存のページに割り当てます。(この見極めは本当に、本当に大事です。講座では2つの章を使って説明していますし、無料の解説もたくさんあります!)

無料で使えるヒントがもうひとつあります。CPC(Cost Per Click、Google広告での1クリックあたりの単価)です。広告主がそのキーワードにお金を払っているなら、そのキーワードにはコンバージョンがあるということです。つまり、CPCが高いキーワードは、購入の検索意図が強いと考えられます!

この工程が初めてなら、まずキーワード調査の基本の解説を見てください。この工程は、AI時代のキーワード調査を扱った動画でも、さらに詳しく見せています。

ページ設計(クラスタリングとターゲティング)とは?なぜいちばん大事な工程なのか?

この記事の中で、ひとつだけ本気で取り組むとしたら、このパートです!上位表示されないサイトの多くは、コンテンツに問題があるわけではありません。外部対策(Off-Page)、つまりE-E-A-TのAとT(権威性と信頼性)の問題でもありません。問題は、どのキーワードをどのページで扱うのかが、はっきりしていないことです!つまり、ページ単位での深く本格的なクラスタリングの問題です。

ここから、私、モーセン・タヴォーシの基本ルールを説明します。何年もかけて自分で導き出したものです。これを自分の名前で教えたり、私のことをネットのどこかにいる名もない書き手だと思ったり、どこかから拝借したものだと考えたりするのは、やめてほしいのです。出典を明記してもらうことは、私にとって倫理の問題としてとても大切です。出典(はっきり言えば、mohsentavoosi.comのアドレス)を示さずに、これから話す基準だけが語られるのは、納得できません。この基準は、先ほど話した、何年も前にwebmaster stackexchangeで答えが得られなかった質問から始まったものです。

1. 検索意図ひとつにつき、ページはひとつ。判断の単位は検索意図です。キーワードごとにページを作るのでも、トピックごとにページを作るのでもありません。分けるかどうかは、あくまで検索意図で決めます。昔から使っている自動ドアの例で説明しましょう。「自動ドア」で検索する人の検索意図は、自動ドア全般です。どんな種類の自動ドアでもかまいません。電動シャッターかもしれないし、ガラスの自動ドアかもしれないし、ドアクローザーまで含むかもしれません!このキーワードのページには、この広い検索意図に合った、全体を扱うタイトルとコンテンツが必要です。一方、「ガラス 自動ドア」で検索した人は、ガラス製の自動ドアがほしいことがはっきりしています。だから「ガラス 自動ドア」には、必ず専用のページが必要です。ただし、それ単独でも検索されていて、検索ボリュームがあることが条件です。

2. 先ほどの条件は、単独の検索ボリュームがあることとセットです。ここで、さきほど書いた出典の件を、もう一度お願いします。これはモーセン・タヴォーシ本人から、mohsentavoosi.comで学んだと、ぜひ口コミで広めてください。MozでもAhrefsのブログでもニール・パテルでもなく、世界のほかのSEOの書き手や実務家でもありません。彼らのほうが有名だからといって、何もかも彼らが考えたことにしてしまうのは、公平ではないですよね?

3. 関連するテーマや下位のテーマを、すべて親ページに詰め込んではいけません。たとえば、Search Consoleで「自動ドア」のページを何度も確認して、「おっ、ガラスもスライド式もシャッターも表示回数が出ているぞ!じゃあSEOタイトルに入れよう!」とやってはいけません。Search Consoleのデータで最適化してCTRを上げているつもりでも、それは思い違いです。そうした下位のテーマには、(検索ボリュームがあるなら)それぞれ専用のページを作ってください。これはGoogle自身のドアウェイページのポリシーにも沿っていますし、ユーザーはその的確なページですぐに目的を果たせます。さらに、AIの回答エンジンや生成エンジン、そしてGoogle自身にとっても、クロールの負担が軽くなります。大きなページの中から、ユーザーが求める記事や商品やサービスを探し出す必要がなくなるからです。

4. 今のGoogleの検索結果は、判断基準になりません!「ガラス 自動ドア」の専用ページを作っているサイトが1つでもあれば、私たちも必ず作ります(検索ボリュームがあれば)。では、誰も作っていなければ作らなくていいのか。そんなことはありません。その場合も、私たちは間違いなく作ります。このまたとないチャンスを生かすためです。この状況なら、少ないコストで1位を取れる可能性がとても高いからです。検索されているキーワードなのに、まさにそのユーザーの検索意図に合ったページがどこにもない。つまり、席が空いているのです!

5. 4で説明した理由から、強い競合や大手ブランド、老舗サイトのまねは絶対にしません!彼らは評価が高いので、GoogleもAIも、ユーザーがどのみちそのサイトの中で目的を果たせると知っています。とはいえ、そうした強いブランドが細かい専用ページまで作り始めたら、もう誰も追いつけません!(先ほどの出典の話も忘れないでくださいね)

アメリカの住宅ローンサイトに、どちらもsecond(2つ目)という単語を含む2つのページがありました。ひとつはsecond home loan。セカンドハウスや別荘を買うためのローンです。もうひとつはsecond mortgage。今住んでいる家を担保にした、2つ目のローンです。共通する単語があっても、それぞれを検索する人の検索意図はまったく違います!second mortgageは、すでにローンを組んでいる今の家で、2つ目のローンを組みたい人。second home loanは、2軒目の家、つまりセカンドハウスや地方の別荘を買うためのローンを探している人です。

共通の単語を含むのに検索意図が異なる2つのページ(英語):セカンドハウス購入のためのローンと、今の家を担保にした2つ目のローン
共通の単語を含むのに、検索意図が異なる2つのページ(英語)。

この逆のパターンもあります。単語は違うのに、検索意図が同じ。これがカニバリゼーション(同じサイトのページ同士が順位を奪い合うこと)です。vacation home loan(「別荘向けローン」)とsecond home loan(「セカンドハウスローン」)は、単語は違っても検索意図が同じなので、1つのページにします。「Googleの公式ドキュメントにカニバリゼーションという言葉はない」と言う人もいます。たしかにドキュメントには載っていません。でも実際には、正しいキーワードでページが順位を取るのを強く妨げ、せっかくの作業を台無しにします!Googleのドキュメントに書かれていないものは存在しない、ということにはなりません。

広い検索意図と細かい検索意図も、別々の2ページです。たとえば同じサイトには、DSCR cash-out refinance(賃貸物件向けの、借り換えと同時に現金を引き出すローン)の細かいページが1つだけあり、cash out refinance全般を扱う広いページはありませんでした。細かいページに、広いページの代わりをさせてはいけません!(最初は少しややこしいですよね。わかります)

いつも聞かれる質問があります。「2つのキーワードを1ページにするか2ページにするかは、Googleの検索結果を見て決めるべきでは?」答えはノーです!Googleの検索結果が示しているのは、今そこに何があるかであって、検索する人が何を求めているかではありません。今日まで誰もそのキーワードにぴったりのページを作っていなければ、Googleは近い関連ページを出すしかありません(先ほどの4番目の基準です)。だからといって、同じ間違いをまねする理由にはなりません。キーワードが記事向けか販売ページ向けかも、数字やグラフのような単独の指標では決まりません。先ほど出典を強調しながら説明した、ページ設計(クラスタリングとターゲティング)の基準すべてを使って決めます。

SEOタイトルは、Googleに伝わり、ユーザーにもクリックされるようにどう書く?

私が作るページのSEOタイトルは、2つのパートでできています。前半は、いちばん多く検索されているキーワードを、1語も足さず1語も削らずにそのまま入れます。後半は、同じキーワードの類義語や別の言い方で、ほかの人が検索しているものを入れます。それだけです!フランスのオンライン書店なら、たとえば次のようになります。

  • BD adulte | Bandes dessinées pour adulte(フランス語で「大人向けコミック | 大人のための漫画」)
  • Livre pas cher | Acheter livres pas chers en ligne(フランス語で「安い本 | 安い本をオンラインで購入」)

2つ目のタイトルには「購入」(acheter)が入っていて、1つ目には入っていません。acheter livre pas cher(「安い本 購入」)は月に約90回検索されていますが、acheter bd adulte(「大人向けコミック 購入」)はまったく検索されていないからです。「購入」をタイトルに入れるのは、「購入」を付けた形そのものが検索されているときだけです!下の画像では、各タイトルの横に日本語訳を付けています。

フランスのオンライン書店のシートにあるSEOタイトルの列と、各タイトルの日本語訳
フランスのオンライン書店のシートのSEOタイトル列。各タイトルに日本語訳を添えています。

「購入」などの言葉が付いていなくても、購入の検索意図を持つキーワードもあります。livre code de la route(「運転免許の教本」)で検索する人は、「購入」と入力していなくても、本を買いたいのです。購入の検索意図は、「購入」という言葉があるかどうかではなく、キーワードそのものから読み取ってください!最後に、販売ページかどうかに関係なく(ブログページも商用ページも)、リストにあるすべてのページのタイトルをシートに入れておきます。

ほかにもAIに教えたルールがあります。

  • タイトルの2つのパートの区切り記号は、サイト全体で統一する。すべて「|」か、すべて「-」
  • 上限は約60文字(半角の場合。日本語の全角文字なら30文字前後が目安です)。この数字にはブランド名も含まれるので、タイトル本体に使えるのは実質約50文字(全角なら25文字前後)です
  • タイトルの前半は、全ページで違うものにする。そうしないと、自分でカニバリゼーション(サイト内のページ同士の順位の奪い合い)を作ってしまいます!
  • ブランド名は、自分で指定したときだけ入れる

AIでコンテンツを作るとき、翻訳臭さやAI臭さを消すには?

AIが書いた文章は、すぐに見抜かれます。長い文、中身のない言葉、「近年、〜が注目されています」「本記事では〜について詳しく解説します」。読者は最初の段落で離れていきます!

AIでのコンテンツ作成がうまくいくのは、先に意味を理解させてから書かせたときです。私がAIに教えた方法では、段落ごとに、まずその段落が何を言いたいのかを正確に理解させ、そのうえで、ゼロから対象の言語で書き直させます。単語を置き換えるのではありません。私は8つの言語でコンテンツを作っていて、どの言語でもうまくいったのは、この方法だけです。

ひとつ例を見てください。この段落は特定のプロジェクトのものではなく、ビフォー・アフターの違いを見せるためだけに書いたものです。

ビフォー:翻訳調で、中身のない言葉だらけ。「現代社会において、適切な取引口座を選ぶことは、すべてのトレーダーが直面する最も重要な決断のひとつであると言えるでしょう。本記事では、さまざまな口座の種類とそれぞれの特徴について徹底的に解説し、十分な知識をもとにご自身に最適な選択肢を選べるようお手伝いいたします。」

アフター:まず意味、それから短い文。「取引口座は3種類あり、違いはスプレッド、手数料、最低入金額です。始めたばかりなら、スタンダード口座で十分です。下の表で3つを並べて比べています。」

どのコンテンツも、この順番で作業します。

  • 意味。各段落は何を言っているか?
  • 事実。数字や主張のひとつひとつに、根拠はあるか?
  • 文体。そのブランドや書き手の文体ルールを守っているか?
  • よくある質問。
  • その分野のルール。たとえば金融なら、法的に認められない主張を入れない。
  • ブランドに悪影響を与えない文章になっているかの確認。

私はブランドごとに、文体用のスキルを別々に持っています。モーセン・タヴォーシ本人の文体用もあります!「キーワードは検索される形のまま崩さず、文章は話しかける口調で」「英語の専門用語には必ず日本語の説明を添える」といったルールが、間違った例と正しい例つきで、そのファイルにすべて書いてあります。スキルもプロンプトもサンプルシートも、ダウンロードページで配布しています。

文体、書き直し、公開前のチェックリストは、SEO講座で詳しく扱っています。私が自分のライターに渡しているテンプレートも、一緒に紹介しています。

AEOとGEOのためのよくある質問(FAQ)はどう書く?

よくある質問のパートは、GoogleのAI Overviews(検索結果に出るGoogle自身のAIによる概要)も、ChatGPTなども、いちばん多く引用する場所です。長い段落より、短い質問と答えのほうが、回答に載せやすいからです。だから、このパートは手を抜かずに書いてください!

質問は2か所から集めます。どちらも必須です。

  • 本文で答えた内容ごとに、短い質問を1つずつ。「本文で書いたから」は、質問を省く理由になりません。その短い答えが、そのままAIの回答に載るかもしれないからです!
  • 実際の読者が知りたがっているのに、本文では答えていない質問。
よくある質問の2つの出どころと、公開前の3つのフィルター
質問は2か所から集め、公開前に1問ずつ3つのフィルターにかけます。

質問の数を決めるのは内容であって、記事の文字数ではありません!上限は30問にしています。答えは1問につき2〜4文で、最初の1文がそのまま答えです。説明はそのあとに続けます。公開前に、すべての質問を3つのフィルターにかけます。

  • 同じ質問をほかの記事の下にも置けるなら、一般的すぎるので削除します。
  • 答えが質問を言い換えているだけなら、削除します。
  • 実際の人間が誰も聞かない質問なら、削除します。

内部リンクはどこに張る?孤立ページはどう見つける?

ブログ記事は必ず、お金を生むページ、つまりコンバージョンが発生するページにリンクさせてください!これは書く前に決めます。書いたあとではありません。先ほどのアメリカの住宅ローンサイトのキーワード調査シートには、新しい記事ごとに「必須リンク」の列があります。その記事が必ずリンクしなければならない販売ページのことです。さらに、関連する既存ページの列もあります。記事はそれらのページにリンクしつつ、順位を奪い合ってはいけません。内部リンクの基本は、別の解説で詳しく紹介しています。下の画像で確認できます。

アメリカの住宅ローンサイトのコンテンツ計画シートにある、新しい記事ごとの必須リンクの列
アメリカの住宅ローンサイト(英語)の新しい記事に設定した、必須リンクの列。

上の画像の記事タイトルは、順に「HELOC(住宅の資産価値を担保にした与信枠)は、引き出し期間から返済までどう動く?」「買い手のクロージングコストはいくら?」「住宅ローン金利は年末までに下がる?」という意味です。

CTA(Call To Action、読者に次の行動を促すボタン)も、自分がリンクしたい場所ではなく、読者の次の一歩にリンクさせます!HELOCの仕組みを読んでいる人の次の一歩はHELOCのページであって、お問い合わせページではありません。

新しいページをまとめて公開するたびに、孤立ページもチェックします。孤立ページとは、内部リンクが1本も向いていないページのことで、GoogleもAIもなかなか見つけられません。Claudeに、サイトマップのページ一覧と内部リンクの一覧を比べてもらい、リンクを1本も受けていないページを抜き出してもらうだけです。

AIで記事広告を書くとき、広告臭さを消すには?

まず、ひとつ正直に言っておきます。記事広告の本質、つまりお金を払ってほかのサイトからフォローリンク(評価を渡すリンク)をもらうことは、Googleから見ればブラックハットです!グレーハットと言えるのは、お金が絡んでいる気配がまったく出ないときだけです。だから、広告臭い記事広告は、読者にとって価値がないだけでなく、Googleにとっても危険信号になります。

私、モーセン・タヴォーシのルールは、広告が見えないようにすることです。

  • 自社ブランドについて「最も信頼できる」のような褒め言葉は使わない
  • 「今すぐ登録」のような直接の呼びかけは入れない
  • ブランド名は多くても1回まで。私の基本は、まったく出さないこと!
  • 自社サイトへのリンクは1本だけ。本文の60〜70%あたりに置き、導入にも最後の段落にも置かない
  • 掲載メディアが認めるなら、ほかの信頼できる情報源にもリンクする。本物の記事もそうしているからです
  • リスクについてのパートを入れる。良いことしか書いていない記事は信用されないからです

リンクは本文の途中に入れます。そこまで読み進めた読者はテーマに本気で関心があり、リンクがその話の自然な続きになるからです。導入にリンクがあると、「リンクを張りに来ました」と言っているようなものです!

記事広告に決まった長さはありません。800字でも、1,000字でも、3,000字でも、その記事に必要なだけ書きます。基準はただひとつ、読者がこの文章は宣伝目的で書かれたと気づけないことです!ほかの言語のサイトでも、ルールは同じです。違うのはメディアとスタイルだけで、それは海外向け・国際的な記事広告の解説で別に説明しています。

テクニカルSEOはAIでどうチェックする?

テクニカルSEOは、AIがいちばん時間を節約してくれる分野です。ただし、推測ではなく実際のデータを渡すことが条件です。私は次の順番でチェックしています。この分野の基礎がまだなら、先にテクニカルSEOの基本の解説を見てください。

1つ目は、JavaScriptとクロール(Googleのロボットがサイトのページを巡回すること)です。Googleがページのテキストとリンクを読み取れなければいけません!React、Vue、Angular(サイト制作によく使われる3つのJavaScriptフレームワーク)で作ったサイトは、設定が正しくないと、Googleに空っぽのページを見せてしまうことがあります!この話は、JavaScriptサイトのSEOの解説で詳しく扱っています。サイトにレンダリング(Googleのロボット向けにページが組み立てられること)の問題があるかどうかの見分け方も、ダイナミックレンダリングの見分け方の動画で見せました。Google自身のドキュメントはJavaScript SEO basicsのページにあります。

よくある質問があります。「うちのサイトはWordPressですが、JavaScriptやレンダリングを気にするべきですか?」99%の場合、気にしなくて大丈夫です!WordPressはこの点で、完全にSEOフレンドリーです。安心したいなら、ブラウザの検証ツール(Inspect)ではなく、ページのソース表示(View Source)を見てください。ソース表示にテキストとリンクがあれば、問題ありません。

2つ目は、テクニカルより前の土台、つまりページ設計(クラスタリングとターゲティング)です。判断基準は先ほど説明しましたし、詳しくはクラスタリング、ページ設計、ターゲティングの解説でも扱っています。サイトに、重複したページや似たページがあってはいけません。タグでもカテゴリーでも同じです。テーマがほかのページと同じなら、自分のサイト同士で競合していることになります!

そのあとで、残りの項目を見ます。

  • Search Consoleのページのインデックス登録レポート(Pages)で、インデックスの状況を確認する。何ページがインデックスされていて、何ページがされていないか、その理由は何か。
  • Googleにもユーザーにも役に立たない不要なページ。一覧のページ送り、絞り込みフィルター、「?」付きで作られるURLなど、クロールバジェット(Googleがサイトに割り当てるクロールの量)を無駄にするもの。
  • 各ページの正規URL(canonical)。自分自身を指しているか、別のページを指しているか?正規URLについてのGoogleの説明も見てください。
  • 意図せず発生していて、自分では気づいていないリダイレクトや404(ページが見つからない)エラー。サイトの整理などで自分から意図して設定したリダイレクトや404は、まったく問題ありません!それをテクニカルな問題として報告してくる人がいたら、その人が間違っています。
  • サイトマップ(Sitemap)。インデックスさせたいページだけを入れる。
  • robots.txtファイル。みんなが話題にしたがるファイルですが、実際にここで問題を抱えているサイトはあまりありません。なので、これ以上は触れません。
  • 表示速度とCore Web Vitals(Googleの表示速度とユーザー体験の指標)。特にモバイル。
  • 構造化データ(Schema)。
  • 多言語サイトなら、hreflangタグと、各言語の検索で自分の言語版のページが表示されているか。

もうひとつ例を挙げます。あるWordPressサイトでは、一覧を作るプラグインが独自のページ送りで、約2万件もの不要なURLを作っていました!Googleがそのドメインについて把握していたURLの半分以上です。下の画像は同じサイトのインデックス登録レポート(Pages)で、修正後、Googleが把握しているページ数が月ごとに減っているのがわかります。

Search Consoleのページのインデックス登録レポート(Pages)で、把握されているページ数が月ごとに減っている様子
Search Consoleのページのインデックス登録レポート(Pages)。不要なURLを整理したあと、把握されているページ数が月ごとに減っています。

このケースでは、3つの判断が重要でした。

  • ページ送りを生み出している本当の原因を、ページのHTMLコードから突き止める。原因として疑わしいプラグインは複数ありました。
  • 完全に重複しているページには、noindexではなく301リダイレクト(URLの恒久的な転送)を使う。ページの評価をメインのページに引き継げるからです。そのあとで、重複ページを削除します。リダイレクトについてのGoogleの説明も見てください。ただし、過去12か月に表示回数がまったくなかったページは、その場で削除します。
  • これらのURLをrobots.txtでブロックしない。ブロックすると、Googleはそのページを見に行けなくなり、301リダイレクトに永遠に気づけません。その結果、これらのページは何年もインデックスに残り続けます!Google自身もrobots.txtのガイドで同じことを言っています。

ECサイトの場合、不要なページのいちばんの発生源は絞り込みフィルターです。どのフィルターをインデックスさせ、どれをさせないかは、Faceted Navigation(ECサイトの複数条件の絞り込みフィルター)の動画と、ECサイトのSEOの解説で説明しています。

外部対策と被リンク獲得はどうチェックする?

外部対策(Off-Page、ほかのサイトからリンクをもらうなど、サイトの外での取り組み)でも、AIが役に立つのは、被リンク(ほかのサイトから自分のサイトに向けられたリンク)のデータをツールから渡したときだけです。私がチェックするのは次の項目です。

  • 被リンクが、関連性のある実在のサイトから来ているか。無関係なサイトやリンクファームからではないか!
  • アンカーテキスト(リンクの文字列)の分布。アンカーの大半が商用キーワードそのままなら、不自然でリスクがあります!
  • スパムリンクや怪しいリンク
  • 競合は獲得しているのに、自分は獲得していないリンク
  • ブランド名は出ているのに、リンクをもらっていない場所。ひとつひとつがチャンスです!
  • 推移。リンクが急に増えたのか、ゆっくり自然に増えたのか?

GEOとAEOにとっても大事なポイントがあります。GoogleのAI OverviewsやChatGPTなどのAIは、回答の中で、さまざまな情報源で話題にされているブランド名を挙げやすい傾向があります。つまり、信頼できるサイトに登場することは、もうGoogleの順位のためだけではありません!これは外部対策の話であり、E-E-A-TのAとT、つまりサイトの外から来る権威性と信頼性の話でもあります。SEO講座では、このテーマに2つの章を使って詳しく取り組んでいます。

なぜ今も被リンク獲得が必要なのか、Googleにペナルティを受けずにどう進めるかは、リンクビルディングの解説で詳しく説明しています。Googleのアルゴリズムが今リンクをどう扱っているかは、Googleのアルゴリズムの解説を見てください。

クライアントが数字にだまされないSEOレポートの書き方は?

悪いSEOレポートは、悪いSEOより危険です。間違った判断を生むからです!私、モーセン・タヴォーシが絶対に報告しない数字が2つあります。

  • サイト全体の平均掲載順位。順位の低い新しいページが何百も検索結果に入ってくると、サイトは成長しているのに、平均は悪化します。
  • サイト全体のCTR(Click Through Rate、検索結果を見た人のうち、クリックした人の割合)。理由は同じです。

掲載順位は、特定のキーワードについて、そのページの名前を添えた場合にだけ報告します。サイト全体のキーワードを平均した順位の代わりに、次の数字を出します。

  • クリック数の合計
  • クリックを獲得したキーワードの数
  • 検索結果に表示されたページの数
  • 表示回数を獲得したキーワードの数

アメリカの住宅ローンサイトの月次レポートの1ページです。講座の例にも使っています。

アメリカのサイトの月次レポートの1ページ
アメリカのサイトの月次レポートの1ページ。平均掲載順位の代わりに、クリックを獲得したキーワードの数を報告しています。

表の下の文章(画像内)では、表示回数が減ったのにクリック数が増えた理由も説明しています。前の月に、通常の日の何倍もの表示回数を獲得した日が1日ありました。その急増は再現できないもので、成果として数えるべきではなかったのです。

もうひとつルールがあります。検索の少ないキーワードの表示回数がある月にゼロになっても、順位を落としたとは限りません。月の検索ボリュームが20回未満のキーワードは、その月に誰も検索しなければ、表示回数も掲載順位も記録されません。「順位を落としました」と書く前に、そのキーワードの検索ボリュームをツールで確認してください!

最後に知っておいてほしいのは、ユーザーの反応を調べるGoogle自身のテストと、アルゴリズムによるペナルティの違いです。表示回数が上下すると、パニックになる人がたくさんいます。Googleのテストには、次のような特徴があります。

  • 急増は、Googleがそのページを初めてクロールした日(Googleのロボットが初めてそのページを見た日)から始まる。
  • 表示回数を獲得したキーワードが見慣れないもので、メインのキーワードと関係がない。
  • CTRが1%未満。
  • ページが、それぞれ別の日に検索結果から消えていく。

ペナルティはその逆です。すべてが1日で一斉に落ち、戻ってきません!そしてその多くは、アルゴリズムによるものです。つまり、アルゴリズムのアップデートで、サイトの順位を下げると判断されたということです。「手動による対策」のように、人の手でペナルティが科されたわけではなく、ほとんどのケースはこちらです。

覚えておいてください。オーガニックSEOの取り組みは、本当の成果が見えるまでに最低6か月かかります。6か月より早く成果を約束する人は、検索のないキーワードで数字を稼いでいるか、ふだんの上下を成長として報告しているかのどちらかです!

レポートの書き方、Googleの変動と大きなペナルティの見分け方、Search Consoleの正しい読み方は、SEO講座で実際のレポートを使いながら、一歩ずつ進めています。

AIに自分と同じやり方でSEOをさせるには、どう教える?

ここで多くの人がつまずきます。良いプロンプトを書いて、一度はうまくいく。ところが次のときには、すべて忘れられている!解決策はスキルです。私は自分のスキルとテンプレートを、誰でも使えるよう、SEOスキルのダウンロードページで公開しています。スキルとは、自分のやり方とルールを保存しておくファイルで、そのテーマが出てくるたびに、Claudeが最初にそれを読みます。たとえば、私のSEOタイトル用スキルの「ルール3」は次のとおりです。

ルール3:商用ページとECページのタイトルは2つのパートで作る。商用ページとECページのタイトルには、区切り記号で分けた2つのキーワードパートがあり、そのあとにブランドの区切り記号とブランド名が続く。前半は最も的確な商用キーワードで順位を取る役割、後半はカバーする範囲を広げる役割を持つ。

理由:ひとつのキーワードだけでは、ひとつの検索パターンしかカバーできない。互いに補い合う単語を持つ2つのパートなら、単語の組み合わせによって、同じ検索意図の何十通りもの検索パターンをカバーできる。

悪い例:Bank Statement Loans – Brand Name。ひとつの形しか狙っておらず、mortgageとlenderという単語が入っていない。

良い例:bank statement mortgage lender | bank statement loans – Brand Name

私がスキルを作るときの原則は、次のとおりです。

  • 修正は1件ずつではなく、エラーの「種類」として扱う。私がある文やタイトルを直したときは、AIにその1か所だけを直させてはいけません。そのエラーの種類に名前を付け、同じエラーの新しい例を2つ作り、出力全体から同じエラーを探し、ルールとしてスキルに記録させます。
  • ルールには4つの要素がある。ルール本文、理由、悪い例、良い例。理由のないルールは、AIが別の場面で守ってくれません。なぜ大事なのかがわからないからです。
  • 機械的にチェックできるものは、機械的にチェックする。タイトルの長さ、タイトル前半の重複、本文に入れてはいけない言葉などは、目視ではなく、AI自身の自動チェックで見つけます。私はそのチェックをするように頼むだけです。
  • データに手を付ける前に、基準を確定させる!
  • 納品物には、何をチェックしていないかを必ず書く。これが何よりも大事です!

この記事で見てきたスキル、プロンプト、サンプルシートは、すべて用意してあります。ゼロから作る必要はありません。SEO用のAIスキルとサンプルファイルをダウンロードして、今日から自分のサイトで試してみてください!この流れを最初から最後まで、自分のプロジェクトで進めたいなら、そのためにあるのがSEO講座です。

よくある質問

AIだけでサイトのSEOを全部できますか?

できません!AIは、専門家が教えた方法を実行するだけです。検索ボリューム、順位のデータ、インデックスの状況は、ツールとSearch Consoleから取る必要があります。そして基準は、作業を始める前に確定させておく必要があります。

検索ボリュームをChatGPTやClaudeに聞いてはいけないのはなぜですか?

これらのモデルは、最新の検索データにアクセスできず、もっともらしく見えるだけの数字を作るからです。検索ボリュームは、MangoolsやSemrushのようなキーワード調査ツールで、対象の国を指定して取ります。

AIと使うキーワード調査ツールには、何が必要ですか?

APIだけでは足りず、MCPまたはConnectorが必要です!MCPがあれば、AIがツールから直接数字を読み取るので、検索ボリュームを手で入力する必要がなくなります。

AIでSEOをするのにプログラミングの知識は必要ですか?

必要ありません!この記事で紹介した作業は、どれもコードを1行も書かずにできます。ただし、本格的な作業には無料版のツールでは足りず、自分専用の有料プランが必要です。

キーワード調査はどこから始めればいいですか?

自分のサイトの今あるページからです!まず、商用ページとブログページをすべて、それぞれのSEOタイトルとH1つきでリストにして、重複したページを作らないようにします。そのあとで、新しいキーワードの調査を始めます。

キーワードギャップを素早く絞り込むには?

まず、競合がGoogleの3ページ目までに入っていないキーワードを外します。フランスのオンライン書店のプロジェクトでは、このシンプルなフィルターだけで、ほかのどんな検討よりも先に、約2,500件のキーワードが外れました。そのあと、削除とまとめの基準を書き出して確定させ、AIにそれを実行させます。

共通の単語を含む2つのキーワードは、1ページにまとめますか?2ページに分けますか?

基準は単語ではなく、検索意図です。2つのキーワードの検索意図が同じなら、単語が違っても1ページで足ります。検索意図が違い、それぞれに単独の検索ボリュームがあるなら、共通の単語を含んでいても2ページ必要です。

ページを分けるかどうかは、今のGoogleの検索結果を見て決めるべきですか?

見る必要はありません!Googleの検索結果が示しているのは、今どんなページがあるかであって、検索する人が何を求めているかではありません。細かい検索意図と単独の検索ボリュームがあるキーワードなら、競合が専用ページを作っていてもいなくても、専用ページを作ります。このページ設計の基準は、私、モーセン・タヴォーシが何年も前から作り上げてきたものです。

GEOとAEOの違いは何ですか?

GEOは、GoogleのAI Overviewsに、自分のサイトのコンテンツを表示してもらうための最適化です。AEOは、ChatGPT、Gemini、Claudeなどが回答の中で自分のサイトをおすすめしてくれるようにするための最適化です。実務では、どちらも同じ作業の流れで進めます。

WordPressのサイトにJavaScriptレンダリングの問題はありますか?

99%の場合、ありません!WordPressは、ページの完全なコードをサーバー側(SSR)で組み立てて送るので、JavaScriptのリクエストやJSONでコンテンツを後から読み込むことはありません。つまり、ブラウザ側でJavaScriptが実行されることに頼っていないのです。安心したいなら、ページのソース表示(View Source)を見てください。テキストとリンクがその中にあれば、問題ありません。大事なことなので、いつものように念を押します。ソース表示と検証ツール(Inspect)を取り違えないでください。DOMとソース(Source)は別物です。DOMとソースの違いの解説も、ぜひ見ておいてください。講座の上級テクニカルの章では、このテーマを完全に理解できます。

Googleのテストとペナルティはどう見分けますか?

Googleのテストでは、表示回数の急増が最初にクロールされた日から始まり、表示回数を獲得したキーワードは見慣れないもので、CTRは1%未満、ページはそれぞれ別の日に検索結果から消えていきます。ペナルティでは、すべてが1日で一斉に落ち、戻ってきません。

AIを使ったSEOの成果が出るまで、どのくらいかかりますか?

AIは作業のスピードを上げてくれますが、Googleが反応するまでの時間は短くしてくれません。オーガニックSEOの取り組みは、本当の成果が見えるまでに最低6か月かかります。